社会では「みんな」と「仲良く」することよりも、もっと大事なことがあります。
必要な時に、誰かと結びつき、協力し合えること。
この本での一番の学びはこの二文。
題名から仲のいいクラスを作りましょうという本を想像したが、
その一歩も二歩も先をいく思想が学べる本だった。
みんな仲良くよりも必要な時に助け合えるクラスを目指すことが今の日本の教育には足りなかったように感じる。
教室内のピラミッドは「明るく」「元気で」「仲良く」できる子が上に来るようにどうしてもなる。そういう価値観を今までの教師は押し付けてきた。
陰キャ、陽キャという言葉もそういう教師たちの思想へ反発するために生まれてきたのかもしれない。
本当に大切なのは、お互い困った時に助け合えるか。目指すべきはそこだったと気づかせてもらえた本だった。
結びつきが生まれることで起きるクラスのメリット
①安心感
②学力の向上
③幸せなクラスで過ごせたという経験が未来の力になる。
この本の良さはこの理論篇は前半にさっと展開されて残りは具体的な取り組み例で作り上げられている点である。
心に響く理論と、納得感のある取り組みの数々。ぜひ教師を目指す方は読んでみてほしい。
著者の大野睦仁さんは文部科学大臣優秀教員表彰を受賞されている方。
分厚い理論と数々の取り組みも納得できる。
最後に素敵だなと思った取り組みをいくつか紹介する。
心に残った実践
① 郵便ポストを作ったハッピーレター
② 入り口指令
③ サークルトーク
④ 全員交換日記
詳しくは本を読んで確かめてほしい。
心に残る一冊となるはず。